企業訪問インタビュー<br> 特定非営利活動法人ハッピーロードネット<br>「30年後の故郷に贈る ふくしま浜街道・桜プロジェクト」を訪ねて

2020/01/31

企業訪問インタビュー
特定非営利活動法人ハッピーロードネット
「30年後の故郷に贈る ふくしま浜街道・桜プロジェクト」を訪ねて

「30年後の故郷に贈る ふくしま浜街道・桜プロジェクト」を訪ねて

 

東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故による避難指示から丸8年が経った福島県双葉地区。避難指示が解除され町民の方々が戻ってくる日を願い、双葉地区を中心に国道や県道沿いに桜並木をつくる活動「ふくしま浜街道・桜プロジェクト」をご存知でしょうか。

2019年12月、APSPスタッフが同プロジェクト実行委員会事務局のNPO法人ハッピーロードネットさんを訪ねました。

(※写真はイメージです。)

 

ハッピーロードネットさんの活動は2005年に始まりました。浜通りの中高生とともに、「こどもといっしょに未来のまちを考えるフォーラム」を毎年開催、「みんなでやっぺ!!きれいな6国(ごみ拾い運動)」、国土交通大臣に「まちづくり」の提案をするなど、地域の子供たちが主体となって、まちの未来を描く支援をずっと続けてこられました。

様々な活動を重ねていくなか、「地域の名所にしたい」と、まちづくりの活動の一つとして国道や街道沿いに桜並木をつくる活動が動き始めました。「ふくしま浜街道・桜プロジェクト 」と名付け、計画を練っていた矢先の2011年3月11日、東日本大震災が発生。計画の中心にあった女子生徒が津波で命を落としました。一旦止まってしまったプロジェクトでしたが、その女子生徒の想いをつなぎたい、と声をあげた子供たち。いつか故郷に戻ってこれることを願い、震災から2年後にプロジェクトが本格稼働しました。

2013年いわき市、南相馬市、楢葉町など国道6号線沿いの各地に桜の植樹をスタート。植樹には中・高校生たちが書いたふるさとへのメッセージが添えられています。1本ずつ異なるそのメッセージには、子供たちの未来への願いや力強い想いが込められています。桜は全国のオーナーを募集し、その活動は浜通りの中・高校生をはじめ、多くのボランティアの方々の力と、そして100以上の企業・団体・行政、8,000人を超える個人の賛同者に支えられ、毎年植樹活動を実施。植樹されたエリアも地区内に広がり、2019年4月現在11,000本に達しています。

NPO法人ハッピーロードネットの西本由美子代表は、「双葉地区を離れてしまった子供たちが、いつか帰るとき、この故郷(ふるさと)を世界に誇れる桜並木で迎えたい」という思いで活動を続けていらっしゃいます。

西本代表のお話の端々には、強い子供たちへの想いがあり、故郷(ふるさと)復興への願いがひしひしと伝わってきました。東日本大震災の発生からまもなく9年目を迎えます。帰還の制限が解かれたとき、子供たちを満開の桜がやさしく迎えてくれることでしょう。

(年初に植樹した桜につぼみが!)

 

私たちAPSPは、被災地の復興支援につながる商品・サービスもソーシャルプロダクツとしてとらえ、広く普及させていきたいと考えています。

今後も被災地の活動に心を寄せていきます。

(広野駅に向かう途中の車窓。静かな波と美しい夕焼けが印象的でした。)

 

――――――――――――

特定非営利活動法人ハッピーロードネット

ふくしま浜街道・桜プロジェクト

http://www.happyroad.info/

 

ソーシャルプロダクツ事例はこちら(SAKURA+ PROJECTサイトへ)

各種お問い合わせ

お気軽にお問い合わせください。