生物由来の資源である「バイオマス」を利用した製品に付けられているのが、こちらの「バイオマスマーク」です。植物からプラスチックが作れるようになり(バイオマスプラスチック)レジ袋やボトル、日用品などの様々な製品が認定されています。
今回はこのマークをご紹介します。
●バイオマスとは●
バイオマスは、生物体を起源とした有機性資源で、化石資源を除いたものを指します。ただし、生物や動植物の粗製品、食品や医薬品は含みません。
植物は空気中の炭酸ガスを吸収して育っているので、植物を燃やした時に出る炭酸ガスは空気に戻るだけです。そのため、この植物から作ったポリエチレンやペット樹脂等は燃焼しても大気中の二酸化炭素を増加させません。
日本が 2013 年 4 月に提出した「廃棄物の焼却に伴う炭酸ガスの排出量を算出する際、バイオマス製品から発生する炭酸ガスを控除して計算する方法」が国連気候変動枠組条約事務局で承認され、バイオマス製品の有効性が認められました。2013 年にはバイオマス製品が 7 万 5 千トンの炭酸ガスの削減に貢献しています。
●バイオマスマークの認定●
使用したバイオマス原料の乾燥重量割合を定めた「バイオマス度」や、品質、安全性、などを基準とし、一般社団法人日本有機資源協会(JORA)バイオマスマーク事務局が有識者の運営委員会、審査委員会を組織して認定を行っています。
基準を満たした製品は「バイオマスマーク」の使用が認められ、製品本体やパンフレット、取扱説明書、ホームページなどに提示することができます。
●どのような製品がマークを取得しているのですか?●
多く使われているのは、バイオマスプラスチックを利用したレジ袋やごみ袋、ボトル、キャップ、包装材、緩衝材といった製品です。その他にも、植物性洗濯洗剤などの日用品、セロテープ、のり、名札ケースといった事務用品や文具も多く認定されています。
様々な植物由来の原料があり、認定製品の種類や用途も多岐に渡っています。堆肥を使った緑化マットや、ポリ乳酸とリサイクル PET を使ったタイルカーペットなど、土木・建築などの分野でも使用され、最近では眼鏡用のプラスチックレンズや工業用切削油なども認定されています。
●バイオマスの利用で循環型社会の実現を●
一般社団法人日本有機資源協会(JORA)は、バイオマスの利用で循環型社会の実現を目指しています。バイオマスマーク製品の認定、普及、啓発の他、地域のバイオマスタウン構想策定に対する支援や、廃食油から作ったバイオディーゼル燃料の普及や枯渇が心配されるリン資源のリサイクル推進、バイオマスサロンやテクノフォーラムを通じての啓蒙普及活動を積極的に行っています。
バイオマスマークの申請は、一般社団法人日本有機資源協会ホームページで受け付けております。
お問い合わせ先:http://www.jora.jp/txt/katsudo/bm/biomassmark01.html