-エコファーマーマーク認証-

2016/04/19

-エコファーマーマーク認証-

「環境にやさしい農業をはじめました」という文言が印象的なエコファーマーマークは、全国環境保全型農業推進会議によって、平成 15 年に制定されました。現在は、茨城県、神奈川県、富山県など全国11都道県がマークの登録権利を有しており、持続性の高い方法で農業に取り組む人々の姿勢をアピールしています。今回は、地球に優しい農業を象徴する「エコファーマーマーク」についてご紹介します。

●認証制度の特徴は?●

「持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律(持続農業法)」第 4 条に基づき、都道府県の認定を受けた農業者をエコファーマーと呼んでいます。エコファーマーマークは、都道府県に計画書を提出し、認定を受けた農業者が使用することができるマークです。
環境に良い土作りを行うための「堆肥等施用技術」、地下水汚染を防ぐための「化学肥料低減技術」、化学薬品以外を用いて農作物を殺菌する「化学合成農薬低減技術」、以上3つの技術のうち1つ以上を導入することにより、各都道府県から認定を受けることができるのです。

●認証制度を利用するメリットは?●

農産物や包装容器に表示することで、消費者にも環境保全型農業について知ってもらう機会が増えるのです。また、ポスターやチラシ、ワッペン、名刺などにマークを使用することもできます。
資金の面では、国・県・市町村から、農産物の生産面積に応じて支援を受けられる他、農業改良資金の貸付対象になり、貸付に関わる特例措置も受けられます。

●認定を取得した取り組み・取得状況●

マーク制定以来、認定件数は大幅に増加し、適正な使用確保の観点から、全国的に使用していたマークを平成23 年 3 月末をもって停止。同年 4 月以降は、マークの継続利用を希望する 17 都道府県にて期限付きで商標権を譲渡しました。
その後も商標権譲渡の更新が行われ、平成 27 年 6 月の時点でエコファーマーマークの登録権利者は、茨城県、神奈川県、富山県、福井県、長野県、静岡県、京都府、鳥取県、島根県、香川県、沖縄県の 11 都道県になります。
エコファーマー全国交流会や、活動通信を発行するなどして、消費者や流通関係者への認知拡大も目指しています。

●担当者からのコメント●

現在、日本で生産されている有機農産物はごく僅かです。今後は美味しさだけでなく、安全性にもこだわった農産物の普及を目指し、生産者と消費者のネットワークの広がりを目指していきたいと思っています。そのために、過去にも開催されている交流会や啓蒙活動、ホームページでの PR をしていく必要があります。
優れた農業の技術を持っている方たちをエコファーマーとして認定し、日本の農業をさらにレベルの高いものにしていきたいです。
(取材:日本土壌協会 小松清明さん)

取材ご協力一般財団法人 日本土壌協会
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町 1-58

 

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