10 月 16 日は世界食糧デーです。世界食糧デーは、国連が制定した世界の食料問題を考える日で、1979 年の第 20 回国連食糧農業機関(FAO)総会の決議に基づき、1981 年から世界共通の日として制定されました。
日本では、2008 年から毎年 10 月を「世界食糧デー」月間とし、様々な団体や機関が、日本の食生活から世界の「食」の問題を考えるための活動を行っています。
今回は、そのような「食」に関わる認証制度「エコフィード認証」をご紹介します。
●認証制度の特徴は?●
エコフィードとは、食品循環資源*1を原料として加工処理された、または、そのまま利用される食品循環資源を利用した飼料のことを指します。エコフィード認証制度では、飼料中の食品循環資源の割合及び飼料中の栄養成分、飼料化を行う関連業者の連携と飼料化の工程管理等について、一定の基準を満たした飼料を「エコフィード」として認証しています。これにより、食品循環資源の飼料化が促進され、安定的な利用が図られることを目的としています。
エコフィードとして認証された製品は、当該飼料の容器、商品カタログ等にエコフィードの商標*2及び認証マークを貼付することができます。
*1 国内で発生した食品廃棄物で、再生利用されるもの
*2 公益社団法人配合飼料供給安定機構が商標登録を行っています
●社会的課題との関わりは?●
人の食生活が豊かになるに伴って、食品廃棄物の発生量は増加し、その発生量や処分方法等が社会的問題となってきました。エコフィード認証制度は、食品廃棄物の発生量を抑制し、食品循環資源としての再利用(飼料化・堆肥化等)の促進を通じて、こうした問題の解決に資することを目的としています。
また、エコフィードで飼育した家畜から得られた畜産物及びその加工食品は、「エコフィード利用畜産物*3」として認証され、生活者がそれらを購入することで、生産者のエコフィード利用促進につながります。
*3 「エコフィード利用畜産物」認証制度は、公益社団法人中央畜産会が実施する制度です。
●認証を取得した取り組み・取得状況●
20 業者・43 製品の飼料がエコフィードとして認証されています(H25.9.19 時点)。認証を取得した事業者には、畜産・水産用配合飼料の製造販売会社のほか、畜産会社などがあります。
●ご担当者様からのコメント●
農林水産省は、平成27年度に飼料自給率を 35%まで引き上げることを目標としており、食品製造副産物や余剰食品をリサイクルしたエコフィードの普及は、目標を達成するための重要な一翼を担っているとともに、限りある資源の消費を抑え、環境負荷低減を考慮した循環型社会の構築にも貢献しています。
エコフィード認証制度やエコフィード利用畜産物認証制度を通して、少しでも多くの皆様に、食品循環資源は廃棄物ではなく有用な未利用資源であることを知って頂くことで、需給の安定や安全性の確保等に貢献していきたいと考えています。