秋と言えば、読書の秋・スポーツの秋と様々ですが、自然の恵みが美味しい季節は、やはり「食欲の秋」です。食に関する問題が頻発する昨今、口にする野菜や果物、お米やお茶の安全に対する生活者の要求は高まりを見せています。
今回は、安心安全な農産物の普及を目指し、適切に管理された農場を認証するJGAP 認証制度をご紹介します。
●認証制度の特徴は?●
JGAP(ジェイギャップ)は、Japan Good AgriculturalPractice の略で、食の安全や環境保全に取り組む農場に与えられる農場管理の認証です。GAP は、農場や農協等の生産者団体が、農産物の安全性向上や環境保全型農業を実践する手法として、90 年代終わり頃からヨーロッパで普及が進み、2002 年以降に日本でも普及が進んでいます。
JGAPでは、農薬・肥料・水・土・放射能の管理に対して、120 以上の明確な基準が定められており、これらの基準をもとに、第三者機関が審査を行い、適切な管理が行われている農場には JGAP 認証が与えられます。
●認証を取得するメリットは?●
適切な農場管理が実現することにより、農場の環境保全や労働安全性が向上します。また、農産物の安全性を取引先にアピールできるため、信頼の向上に役立ちます。
また、製造・流通・流通業者にとっては、適切に管理された農場で栽培された農産物であることの識別が容易になり、スムーズな原料調達と、食品事故の防止につながります。
こうして生産された農産物や加工食品が市場に流通することにより、生活者は安心・安全な食品を手に入れることが可能になります。
●認証を取得した取り組み・取得状況●
主に、青果物・穀物・茶を栽培する農場が JGAP 認証を取得しています。2008 年には全国で 200 強だった認証農場数が、2013 年 3 月 31 日現在、1,749 農場にまで増加しました。
農林水産省の発表によれば、JGAP と近い管理レベルの他の GAP も含めると、農産物のほぼ全ての主要産地で取り組みが始まっています。
●ご担当者様からのコメント●
「良い農産物選びは、良い農場選びから!」
いつでも、どこでも、誰でも、安全な農産物を手に入れることができる社会を JGAP は目指しています。
農林水産省も旗振り役となり、食品安全などを目的として、大手小売業・外食業や JA・農業生産法人などで、広く JGAP の活用が進んでいます。
今みなさんが食べている農産物も JGAP 認証農場のものかもしれません。ぜひお店の人に聞いてみてください。