毎日使うタオルや衣服など、私たちの生活に布製品は欠かせません。近年、海
外製の繊維製品の輸入増加により、その安全性に注目が集まっています。直接
肌に触れるものの安全性には、生活者も敏感になっています。今回は、安全な
繊維製品の認証を行う「エコテックス認証制度」をご紹介します。
●エコテックス認証制度の特徴●
エコテックス認証制度は、欧州で始まった安全な繊維製品を認証するための制度で、現在、世界 90 か国以上に普及しています。エコテックス認証制度では、繊維製品の有害物質について国際的な規制値を定め、繊維製品の原料段階から半製品、最終製品に至るまでの全ての製造段階を認証しています。審査は、エコテックス規格 100 という国際基準に基づいて行われ、法律で禁止又は規制されている物質が含まれていないことを確認するだけではなく、その他の科学的知見から健康を害す懸念があるとされる物質をも検査しています。こうして厳しい基準をクリアした製品だけがエコテックスラベルを貼付することができます。
●認証を取得するメリットは？●
有害物質を含む繊維製品によって、皮膚のかゆみや湿疹等の健康被害のリスクが高まります。エコテックス
ラベルを貼付した製品は、このリスクを軽減し、安全性を保障しているので、生活者が安心して手に取ることができます。企業は、エコテックス認証を取得しラベルを貼付した製品を流通させることで、その製品の安全性を生活者に伝えることができます。こうすることで、認証を取得していない製品との差別化にもつながりす。
●認証を取得した取り組み・取得状況●
2015 年 1 月現在、世界中で約 12,000 件の認証が取得されています。ファイバー、紡績糸などの原料から生地やボタン等の半製品、タオルや衣料品まで幅広く認証されています。いずれも 150 種以上の有害物質の有無についての検査を受け、基準をクリアしたものです。
多くは、合成繊維、紡績、染色加工、衣料品や寝装品等の製造を手掛ける企業です。
●ご担当者様からのコメント●
最近話題になっている商品の安全性・・・・。
食品だけではなく、繊維製品についても気にしていますか？エコテックス規格では「有害化学物質が商品に入っていないか？」のチェックを行っています。エコテックス認証ラベルがついている商品は、「有害化学物質が入っていない」「赤ちゃんにも安心」という目印になります。商品をご購入される際の判断基準として、エコテックスラベルを活用して頂ければと思います。
取材ご協力： 一般財団法人ニッセンケン品質評価センター
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