2021/03/22
APSP第32回定例セミナーレポート
WITHコロナの2020年を振り返る
ーニューノーマル時代に必要とされる商品・サービスとはー
【オンライン】APSP第32回定例セミナーレポート
WITHコロナの2020年を振り返るーニューノーマル時代に必要とされる商品・サービスとはー
実施日時:2020年12月16日(水)15:00~16:30
恒例となりました、APSP「今年の振り返りセミナー」。
本セミナーでは、企業としても個人としても様々な変化を余儀なくされたこの2020年を振り返り、ニューノーマル時代に必要とされる商品・サービスについて考えました。
①講演「定量・定性調査から見えた “売れる”ソーシャルプロダクツとは?」
樋口 晃太(APSP研究員・中央大学大学院商学研究科 博士後期課程)
APSPが実施した第9回「生活者の社会的意識・行動」に関する調査(定量調査)において収集された生活者が持っているソーシャルプロダクツへの不満をもとに、企業がソーシャルプロダクツを展開するにあたり重視・注力すべき点をお伝えしました。また後半では、第8回「生活者の社会的意識・行動に関する調査」(定性調査)から明らかになったフェアトレード商品・エコ商品・オーガニック商品購入者の特徴(商品購入のキッカケや動機付けなど)をもとに、生活者へ響くソーシャルプロダクツを展開する企業のグッドプラクティスを紹介しました。
②講演「withコロナで加速した2つのパラダイムシフト」
深井 賢一(APSP事務局長・株式会社YRK and CMO/取締役 兼 TOKYO代表)
コロナ禍において加速したデジタルシフトとソーシャルシフトについて。特にソーシャルシフトは、しっかりやるほどコストがかかるため、「見える化」から「魅せる化」、「ニーズ・ウォンツ」から「イミ・カチ」、「売り手と買い手の関係」から「仲間・同志の関係」の3つが、付加価値に変えるポイントと紹介しました。
③座談会「SPA2020を振り返り、来年を予想する」
深井 賢一(APSP事務局長・株式会社YRK and CMO/取締役 兼 TOKYO代表)
木村 有香(株式会社SoooooS.カンパニー 代表取締役)
サステナビリティは未来の消費トレンドでしょうか?APSPにも、サステナブル経営という文脈でのセミナー依頼が増えた2020年。実際に売場やECサイトでお客様と接する木村氏は、これまであったサステナビリティへの関心度が、新型コロナウィルスをきっかけにさらに高まっていると話しました。また深井氏とともに、企業は今後、サステナビリティの文脈を避けてゴーイングコンサーンはありえないこと、またそのためにはソーシャルプロダクツの持つ社会的価値の伝え方が重要であることなどについて意見を交わしました。
④挨拶「2020年を締めくくる」
江口 泰広(APSP会長・学習院女子大学名誉教授)
サステナビリティは、企業存続の前提条件です。どうすればソーシャルプロダクツは売れるのかという問い合わせを受けますが、まず「商品・サービス」として売れるものをつくらなくてはダメ。将来はソーシャルプロダクツという言葉が無くなるくらい、人や地球にやさしい商品・サービスが一般化されることが望ましいと思っています。企業は今後より一層、自社の商品・サービスを通して生活者や社会にどのような価値を提供したいのか、はっきりと提示していく必要があるでしょう。
ソーシャルプロダクツを展開する企業の社員から学生まで、幅広い方々にご参加いただいた本セミナー。
参加者からは「事例をふまえた説明が分かりやすかった」「自社業務への参考になった」という感想もいただき、あっという間の90分となりました。