日本は山が多く木々に恵まれた国ですが、その森林の約 4 割が人工林です。山の土壌や水資源を守るため、集落の環境を守るため、など、森林の役割は実に様々です。 今回は、このような日本の森林資源の特性や、その森林の立地条件に応じた独自の基準を持つ認証制度「SGEC 認証」をご紹介します。
●認証制度の特徴は?●
SGEC(エスジェック)(Sustainable Green Ecosystem Council の略称)認証制度は、持続可能な森林経営基準に照らし、森林の適切な管理を審査・認証する制度です。海外を中心に多くの森林認証制度が構築されてきましたが、日本らしい森林認証を策定しようとする気運が高まり、平成 15 年 6 月に「緑の循環」認証会議(SGEC)が創設されました。SGEC が認めた審査機関が、持続可能な森林経営を行っている森林を認証する森林管理認証と、認証森林から産出される認証生産物の加工・流通過程を認証する CoC 管理事業体認証の 2つを審査し、認証を受けた生産物は、SGEC マークをつけることができます。
●認証を取得するメリットは?●
SGEC 認証森林から産出された製品等を販売・使用することで、森林の保全に貢献できます。 環境に配慮した持続可能な森林経営を行っていることや、そうした森林管理のもとで産出された木材等を販売・使用しているということが社会的に認知されるので、企業・団体としての環境配慮への取り組みを生活者にアピールすることが可能になります。また、認証森林から産出される林産物に認証マークを貼付することにより、他の商品との差別化が図られ、環境配慮商品として生活者から選ばれることが期待できます。
●認証を取得した取り組み・取得状況●
平成 25 年 11 月 1 日現在で、100 以上の森林で合計959,384.09ha が森林管理認証を取得しています。主に、商社や製紙会社・住宅関連企業等の所有林、各自治体所有林、個人所有林その他森林組合管理の森林です。 CoC 管理事業体は、平成 25 年 10 月 1 日現在、378 の事業者が認証を取得しています。多くは、製材所や住宅材メーカー・製紙会社などの事業者で、具体的な商品としては、認証材を利用した住宅等があります。
●ご担当者様からのコメント●
SGEC 事務局としては、出来るだけ多くの市民・消費者の方々にSGEC 認証制度・認証材について関心を持っていただき、出来ればSGEC認証材を使用した住宅などを購入していただければと思っております。 そのことが、大変厳しい状況の中で森林を管理している方々を元気づかせ、ひいては地域の持続可能な森林経営の実現に寄与し、良好な自然環境の保全に繋がると思います。 何か疑問のある方はホームページ(緑の循環認証会議:SGEC)をご覧になるか、事務局に問い合わせていただければと思います。よろしくお願いします。 SGEC 認証