【ソーシャルプロダクツ・インタビュー】</br> ソネングラスで照らす未来: 村山社長が語るサステナブルなライフスタイルとビジネスの可能性</br>  —ソネングラスジャパン株式会社—

2024/09/11

【ソーシャルプロダクツ・インタビュー】
ソネングラスで照らす未来: 村山社長が語るサステナブルなライフスタイルとビジネスの可能性
—ソネングラスジャパン株式会社—


近年、サステナビリティが注目される中で、自然エネルギーを利用した製品が注目を集めています。そんな中で、ソーラーランタン「ソネングラス」が日本市場でも人気を博しています。ソーシャルプロダクツ・アワード2024では、環境への配慮やフェアトレード、南アフリカにおける失業者の雇用といった社会問題の解決につなげる点が評価され、ソーシャルプロダクツ賞を受賞しています。本日は、そのソネングラスを取り扱うソネングラスジャパン株式会社 代表取締役 村山 修平さんにお話を伺いました。
(インタビュアーは、ソーシャルプロダクツビジネスに関心の高い中学生が担当してくれました。)

 

 

ソネングラスジャパンについて
中許:ソネングラスジャパンさんについて教えていただけますか?
村山社長:私たちは太陽光だけで明かりを灯すソネングラスというソーラーランタンを販売しています。このソネングラスを通じて、お客様の暮らしに再生エネルギーや自然と調和したライフスタイルを提供することをミッションとしています。

村山社長のキャリア
中許:社長のご経歴についてもお伺いしたいのですが、どのような道を経て今のお立場になられたのでしょうか?
村山社長:私のキャリアは食品業界から始まりました。大学卒業後、食品の貿易業務に6年半携わり、世界各地の産地を訪れる中で環境問題への意識が高まりその地域で展開する事業が及ぼす現地の人々への社会的・環境的な影響や問題などを考えるようになりました。この経験がきっかけで、そうした課題にもっと向き合いたいと思い、イギリスの大学院で環境政治開発を学びました。その後、2020年にソネングラスの日本法人に入社しました。それまでのキャリアの中で培った経験と知識が、今のソネングラス事業に活かされています。

 


名前の由来
中許:ソネングラスという名前の由来について教えていただけますか?
村山社長:もともと、ドイツ出身のファウンダー(創業者)、ステファンが南アフリカでこのソネングラスの原型に出会ったんです。そして、その製品をドイツでフェアトレード商品として発売したところ、一気に広まりました。そのとき、お客様から『これは太陽のグラスだね』って、ドイツ語で“ソネングラス”という言葉が出てきました。それが、そのまま商品名になったというわけです。

ソネングラスの進化と種類
中許:ソネングラスにはどのようなバリエーションがあるのでしょうか?
村山社長:現在、4つの商品(SKU)を展開しています。このソネングラスは、最初は12時間の点灯機能のみでしたが、現在では自動点灯機能や光量調整機能、さらには点滅モードなど、様々な機能が追加されています。また、最新モデルでは蓋部分(ソモ ソーラートップ)のみを取り外して使える仕様になっており、よりポータブルで実用的なデザインへと進化しています。
 

 

日本市場での反応
中許:日本市場での消費者の反応はいかがですか?
村山社長:日本市場での反応は非常に好意的です。見た目の可愛さやインテリアとしての調和、そして光のつき方が心地よいとか、光の雰囲気がすごく癒されるといった声が多いです。停電時などの非常用ライトとしても役立つという声もいただいています。
特にメディアでの取り上げやインフルエンサーによる発信が、新規顧客獲得の大きな要因となっています。最近では日経新聞の土曜版で取り上げられたり、テレビ番組で紹介されたりした際には、インスタグラムのフォロワーや売上が一気に増えました。

  

中許:1つ買ったらもうひとつ買いたくなるという声をききました。
村山社長:そうなんです。別の部屋にもおきたいとか、家族のためになどと、買い足していただく方もいらっしゃいます。また、プレゼントとして選んでいただくことも多いです。自分で使ってみてよかったので、贈り物の定番になったというお客様もいらっしゃって、うれしく思っています。


中許:ソネングラスの社会性についての理解や反応はいかがですか?
村山社長:お客様の中には、SDGsやフェアトレードへの認識が高まってきている方も多いですよね。ソネングラスが太陽光を使ったランタンであること、防災時に役立つことはもちろんですが、もともと南アフリカでの電力不足を補うために開発された商品であり、さらに、格差が激しい南アフリカでの雇用創出を目指して、あえてハンドメイドで生産しているんです。
これらのポイントは、ソネングラスの差別化につながる要素であり、お客様にもお伝えしている部分です。フェアトレード商品であることに対して、かなりポジティブな反応をしてくださる方もいらっしゃいます。印象としては、全体の2~3割くらいですかね。ランタンとしてデザインや機能が気に入られて、その上に社会性の情報が加わることで、購入の決め手になっていることもあります。

  

課題と今後の展望
中許:現在、ソネングラスが直面している課題はどのようなものでしょうか?
村山社長:最近、コードレスでおしゃれなランタンやライティング製品が市場に増えてきており、相対的な認知度が低下しているのが課題です。この課題を解決するために、ソネングラスではフェアトレードや環境に優しいという点を強調し、他の商品との差別化を図ることを検討しています。また、製品の機能面だけでなく、ソネングラスがもたらすライフスタイルの豊かさを訴求していくことも重要だと考えています。

中許:今後もソネングラスは進化していくのでしょうか?
村山社長:そうですね。現在、ソネングラスは世界12か国で300万台以上販売されていますが、お客様からのフィードバックを受けながら、商品のスペックをさらに向上させてきました。これからも、その進化は続いていくと考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 また、今、日本発の新商品を開発中です。実は、APSPさんに紹介してもらった書籍『その商品は、人を幸せにするか』を読んで、「伝統工芸品」もソーシャルプロダクツだということを知ったのがきっかけなんです。伝統工芸品は、地域の文化や技術を次世代に継承し、地域経済の活性化に寄与しています。また、手作りの技術を守り続けることで職人の雇用を創出し、持続可能な生産を実現する一方、当時の環境負荷を最小限に抑えてきたため、社会や環境にポジティブな影響を与える商品として評価されています。その考え方に共感し、ある日本の伝統工芸品とソネングラスのコラボ商品を開発中です。これが日本国内だけでなく、欧州でも支持されるのではないかと期待しています。
中許:そうなのですね!何の伝統工芸品とのコラボなのか、とても楽しみです。
本日はありがとうございました。

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インタビューを通じて、村山社長がソネングラスに込めた思いと、ビジネスに対する真摯な姿勢が強く感じられました。ソネングラスは、単なる照明器具ではなく、環境保護や雇用創出などの社会貢献を両立させた製品として、多くの人々に支持されています。今後も、ソネングラスが日本市場でさらに広がり、サステナブルなライフスタイルを推進していくことが期待されます。

▼皆さんも、早速チェックしてみてください。
Instagram https://www.instagram.com/sonnenglas_jp/
オンラインサイト https://sonnenglas.jp/


【取材を終えて】
「ソネングラス」は実用性とデザイン性を兼ね備えた製品であることに加え、アフリカでの雇用を生み出している現状に、製造と雇用の両方を実現可能にしている村山社長は凄く実直で素晴らしい志のある実業家だと思いました。 私もインタビューを通じてソネングラスに対して熱い強い思いを抱きました。これからもソネングラスのような環境に優しい製品が開発される活動に対して、より一層、関心と行動を示せる仲間を創っていきたいと思いました。

 

 【インタビュアープロフィール】
静岡聖光学院中学校3年生
中許 将之介

静岡の中学校に通う3年生。 中学生活スタートと同時に親元を離れ、寮生活を送りながらラグビー部にも所属。 全国高等学校ラグビーフットボール大会での花園出場を目指し、日々の練習に励んでいます。 学校生活を通じてチームでの協力や目標達成の喜びを感じる一方で、将来はメイドインジャパンの物やサービスをグローバルに関心をもってもらえるようなビジネスにも興味を持っています。

この企業について

ソネングラスジャパン株式会社

東京都世田谷区太子堂1-12-27 

https://sonnenglas.jp/

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