国産「スギ」材を活用した家具ブランド「HIDA」
更新日:2019年8月2日
- 企業・団体名
- 飛騨産業株式会社
- 商品・サービス概要
- 飛騨産業は、当時日本に有り余り、使い道の無い木材とされていた「ブナ」を家具として活用するため、1920年に創業された。しかし第2次大戦後、建築用材として成長の早い「スギ」や「ひのき」の植林を進めたため、ブナなどの広葉樹は枯渇し、海外から輸入せざるを得ない状況となった。さらに、スギやひのきの植林を進めたにも関わらず、国産材の需要が激減し、森林の荒廃が急速に進んだ。そこで、創業の精神に立ち返りながら、地場産業として地元の材料の活用をすすめるため、家具には不向きとされてきた軟らかい針葉樹である「スギ」に着目。加熱圧縮加工することで硬くすることに成功し、家具用材として活用する道を拡げた。「スギ」を使うことで地元の経済や森林が活性化し、CO2の削減や水質の向上に貢献できると考えている。おな、家具としてのデザイン性を高めるため、デザインはイタリアを代表するプロダクトデザイナーであるエンッオ・マーリ氏に依頼。2007年にはニューヨークのICFF展にて「クラフトマンシップ賞」を受賞。
- 価格
- 椅子の場合66,000円から(税込)
- 販売情報
- [公式HP]HIDA|飛騨産業株式会社
- 該当するソーシャルカテゴリ
審査員コメント
間伐材を活用した家具や雑貨を製造するメーカーは少なくないが、飛騨産業は杉の加熱圧縮加工と曲げ木という独自の技術によって杉の商品価値を向上させた点で出色の存在といえる。椅子のデザインもシンプルでとても美しい。製造現場では化石燃料を使わず、地場産業として地元の材料(杉)を活用し、杉の伐採後には広葉樹を植林するなど、作り手が社会的課題と真摯に向き合っている事が伝わり、それも価値となっている。